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国民皆歯科健診導入へ

歯と健康

他の病気の誘発も抑える

他の病気の誘発も抑える

定期的な歯科健診の重要性についてはこのコラムでも述べていますが、今回政府の経済財政運営の指針(骨太の方針)に「国民皆歯科健診」が盛り込まれ、導入に向け検討を始めることがわかりました。
この「国民皆歯科健診」とは全国民に毎年の歯科健診を義務付けるというもので、歯の健康を維持することで他の病気の誘発も抑え、医療費全体を抑制することを狙い、政府・自民党では令和7年頃の導入を目指して検討中ということです。
歯科のみならず、医療費全体の抑制にもつながるということで歯を守り、残すことが国民を病気から遠ざけ、健康寿命を伸ばすことにつながるということから、国としても「国民皆歯科健診」の導入へと踏み切ったという背景があるようです。

医療費抑制に貢献

「歯の健康を維持して他の病気の誘発も抑え」──とあるように、全身疾患と歯科疾患との関連性を踏まえた今回の指針だといえ、とくに歯周病と全身疾患との関連についてはさまざまな研究がなされております。心疾患などの循環器病に関しては歯周病にかかっている人はそうでない人に比べ1.5~2.8倍も発症しやすく、脳梗塞については2.8倍なりやすいと言われています。
また、歯周病は糖尿病の合併症の一つともいわれているほか、認知症や肺炎、肥満(メタボリックシンドローム)、胎児の低体重・早産についても関連性が指摘されています。
最近では食道がんとの関連も報告されて注目を集めています。食道がんと診断された入院患者とそうでない入院患者を比べた場合、食道がんの患者の方が歯周病の状態が悪く、さらに歯垢に含まれるある種の歯周病菌は食道がん患者で検出される割合が高かったということです。結果を統計的に解析すると唾液中にこの菌が見つかると、食道がんリスクは約6倍に高まり、さらに歯垢で別の菌が見つかると約33倍にもなるということが報告されています。今後はさらに歯周病菌とがんの発症、進行との因果関係の解明が進んでいくと思われます。
歯周病は痛みなどの自覚症状を伴わないため、悪化する前に定期健診でみつけて早期に対応することが重要です。さらには歯科衛生士による歯石や歯垢の除去といった口内清掃といった予防的なケアも同時に行うことで、歯を失うリスクを大幅に低くすることができます。定期健診とプロによる口腔内のクリーニングで口腔内はもとより身体的な健康も維持でき、国の医療費削減にも貢献することができるといえます。

医療費抑制に貢献

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