歯科コラム

予防歯科の最前線を担う歯科衛生士の仕事

歯と健康

中村歯科コラム:予防歯科を担う歯科衛生士の仕事

ますます重視される予防歯科

日本の歯科診療はこれまでの治療中心の医療から、スウェーデン型の予防歯科へとシフトしつつあります。というのも予防歯科の先進国であるスウェーデンでは高齢になってもほとんどの人が歯を失うことなく残っているのに対し、日本では80歳で平均13.7本の歯を失い、総義歯のお世話になる人が約半数にも及ぶという現状に直面しているからです。健康な歯を維持するためには悪くなってから治療するという発想では難しいことを物語っているといえます。
個々の患者さんが抱える口腔内の問題を取り除くことで疾患を未然に防ぎ、日頃のケアによってお口の中の健康を維持していく予防歯科がいかに重要であるかがわかります。そうした予防歯科の最前線で活躍しているのが歯科衛生士の方々といえます。

歯の清掃のスペシャリスト

歯科衛生士さんというと、“歯石を取ってくれる人”という印象が強いと思いますが、患者さんのお口の中のクリーニングは歯科衛生士さんの重要な仕事の一つです。とくに専門的な技術と特殊な機械や器具によって行うPMTC (プロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニング )は歯科医師または歯科衛生士という、まさに歯面清掃のプロのみが担当することができます。
PMTCでは歯の表面だけではなく、歯ブラシでは届きにくい歯間の汚れやむし歯菌の温床となるバイオフィルムを徹底して除去するだけでなく、歯の表面をツルツルにすることでバイオフィルをつきにくくします。気になるヤニ、茶渋も除去するので本来の歯の白さを取り戻すことができ、口臭予防にもなります。
このPMTCは現在では健康保険が適応されますのでぜひ積極的に受診していただきたいと思います。クリーニングのためだけに歯科クリニックに通院されることに躊躇される方がいらっしゃるかもしれませんが、欧米では当たり前のことであり、ご自身の歯の寿命を伸ばすためには最も効果的で効率のよい方法だといえます。歯周病や虫歯も早期発見し対応できるので、結果的に治療にかかる時間や費用の節約になるのです。
歯科衛生士はこうした歯科疾患の予防措置を担当するだけでなく、歯科医師の指示のもとに歯科診療の補助を行います。正しいブラッシング指導や食生活のアドバイスのほか、老人ホームなどへの訪問診療や企業での歯科保健指導など活躍する場は広がっています。
歯のクリーニングを受けたあとはさっぱりとして爽快感がなんともいえません。これも小1時間にわたりお口の中の汚れと格闘して磨きあげてくれる歯科衛生士さんの心と技があってこそ。感謝するとともに、歯を大事にしなければという気持ちがますます強まること請け合いです。

中村歯科コラム:予防歯科に活用する医療器具

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