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防災袋に歯ブラシ、液体歯磨きを

歯と健康

中村歯科コラム:災害と肺炎の意外な関係

災害と肺炎の意外な関係

東日本大震災から10年が経ち、この7月には復興五輪の開催が予定されています。日本は地震ばかりでなく台風や豪雨なども多く、さらには世界的な異常気象による影響もあり、今後も防災意識を高める必要があるといえます。
とくに災害時はおいては食料や飲み水の確保が最優先となり、衛生管理にまでなかなか手が回らないという状況になります。避難所などで歯磨きや入れ歯の清掃などが普段のようにできなくなるために口腔衛生状態が悪化しやすく、とくに高齢者の場合は誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。「誤嚥性肺炎」とは口の中の細菌が食べ物や唾液といっしょに気管に入り込み、肺の中で繁殖して炎症を起こす病気です。肺炎は日本人の死因第3位であり、高齢者の肺炎の多くは誤嚥性肺炎といわれています。
災害時の口腔ケアが重要視されるようになったのは1995年の阪神淡路大震災で生じた災害関連死(約900人)の約4分の1が肺炎によるもので、そのほとんどが誤嚥性肺炎と考えられたことからです。徹底した口腔ケアによる肺炎予防が災害時の重要課題とされました。災害関連死とは建物の倒壊など災害の直接的な被害によって亡くなるのではなく、その後の避難所生活等で病気になってしまったり持病の悪化など間接的な原因で亡くなることをいいます。
災害で命が助かっても、その後の口腔ケアが行き届かないために命を落とすということが起こりうるということで、口腔ケアの徹底が強く認識させられたのでした。

普段から使い慣れたものを

私たちも非常用持ち出し袋の中身を今一度点検し、口腔ケア用品も充分に入れておきたいものです。とくに水を使わずに口の中を清潔に保つことができる液体歯磨きは役立ちます。液体のオーラルケア商品には洗口液(歯ブラシ後に使う)と液体歯磨き(歯ブラシする際に使う)とがあり、どちらも口の中に入れてぶくぶくとゆすぐものですが、歯磨き剤のかわりになるのは液体歯磨きの方です。使い方はお口に含んですすいだ後にブラッシングし、終わった後にゆすぐ必要はありません。一般的にはデンタルリンスと呼ばれる商品ですが、メーカーによって定義が異なることがあるので、パッケージを確認し「液体歯磨き」と記載されているものを選ぶとよいでしょう。刺激が少なく、水で薄めずに使えるものがお薦めです。
口腔ケア用ウェットティッシュもうがいができない災害時には重宝します。指に巻き付けて口の中の汚れを拭き取るものですが、アルコール過敏症の方にも心配のないノンアルコールタイプが使いやすいといえます。
コロナ禍ということもありマスク、ウェットティッシュ、手指消毒液・除菌シートやスプレー、体温計などを防災袋に加える人は多いそうですが、ぜひ歯ブラシと一緒に液体ハミガキ、歯間ブラシやデンタルフロスなど普段から使い慣れたものも忘れずに備えておいていただきたいものです。
誤嚥性肺炎は災害時だけに起こるわけではありません。歯周病やむし歯も同様に普段からの歯やお口の中の手入れを欠かさず、口腔内の衛生に努めることが大切です。

中村歯科コラム:普段から使い慣れたものを

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