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歯と健康

中村歯科コラム:マスク下の口呼吸にご注意を

マスク下の口呼吸にご注意を

マスク生活も長くなり、街にはカラフルなマスクも増えておしゃれなアイテムの一つとして定着しているようです。
ただ、マスクの着用で最近、気になることはマスク下で口呼吸をする人が増えているということです。3月のコラムでも述べましたが、本来、哺乳類は鼻呼吸する動物であり、人間だけが進化の過程で話すという機能を身につけたために口で呼吸することもできるようになりました。ただ、口には呼吸のための機能がないのでさまざまな弊害が生じてしまいます。
なぜ、マスクをしたときに口呼吸になりやすいかといえば、鼻から息を吸うよりも、口から吸った方が吸い込む力がいらず楽だからということがあります。マスクをして息苦しくなると、つい楽に感じる口呼吸をしてしまうのです。
鼻呼吸が楽ではない(鼻腔抵抗といいます)理由には鼻腔の構造が入り組んでいて空気が通りづらいということがあります。ただ、この鼻腔抵抗があることで呼吸のリズムが安定するほか、複雑な構造の鼻腔を通る間に冷たい空気が温められ、さらには加湿されるので肺への刺激が和らげられるという作用があります。そのほか空気中の異物が体内に入って来ようとしても鼻毛でキャッチされるほか、チリの微粒子や花粉、細菌などはさらに奥にある粘液層や粘膜に密生する繊毛によって捉えられ、体の外に排出することができます。
口呼吸の場合は、鼻呼吸に備わるこうした機能が一切ないので、汚れたままの乾燥した空気が直接、肺に入ることになり、感染症のリスクが高まるといえます。
また、口呼吸をすると口腔内が乾燥しやすくなるため、唾液による自浄作用が働きにくく、むし歯や歯周病の原因菌が繁殖しやすい状態になるほか、口臭もきつくなってしまうのです。
口呼吸は放っておけばお子さんであれば、“ぽかん顔”に、大人であれば口元がたるみ口角が下がり、ほうれい線が深くなって「老け顔」になるなどよいことはありません。

表情筋も節約モードに?

マスクをしていると笑顔の回数が減って表情が乏しくなってはいないでしょうか。マスクによる影響は口呼吸だけではなく、表情にも現れます。表情筋も費用対効果ではありませんが、マスクの下では省エネモードになってしまうのかもしれません。表情筋がこわばってしまったら、口の周囲をドーナツ状に囲む口輪筋の運動が効果的です。口輪筋からは放射線状にたくさんの表情筋が伸びているので口を大きく開けたり、すぼめたりする運動を繰り返すことで表情筋の活性化につながります。
外出する機会が減るとエチケットマナーへの意識も薄れがちになります。1日3回していた歯磨きが1回だけになってしまったり、歯が黄ばんだり、茶渋がついていても平気になってしまったりすることなどが懸念されます。
マスクをすると口呼吸で楽、表情筋を節約して楽、さらにはお口のエチケットがおろそかになって楽と、気がゆるみがちになるので気をつけたいところです。最近の航空会社の客室乗務員の教育にはマスク越しの笑顔の作り方が盛り込まれていて、そのポイントは「見えていなくても口元はしっかり笑うこと」だそうです。さすが接客業のプロといえ、見習いたいものです。
マスクを外したときにも自信をもって笑顔になれるよう、歯科検診とクリーニングも忘れず受診するようにしてください。

中村歯科コラム:表情筋も節約モードに?

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