夜更かしとむし歯に意外な関係
夜型生活でむし歯が増える?!
夜更かしが続いたり、徹夜したあとに歯が痛くなったり、急に虫歯が増えたという経験はありませんか?
確かにお菓子をつまみながら夜、遅くまで起きていて、歯磨きもついついパスして寝てしまった、これではむし歯への道をまっしぐらですが、実際に夜更かしとむし歯の関係を北海道大学大学院歯学研究院の八若保孝教授と北海道医療大学リハビリテーション科学部の西出真也講師らの研究グループが16歳以下の小児(230人)を対象に調査しています。子どもたちの口腔内の虫歯(治療済みも含む)の本数と食事や就寝、ハミガキの時間などを記録、生活習慣とむし歯との関係を分析した結果、就寝時刻や夕食時刻が遅い子どもや、夕食を決まった時刻に食べていない子は虫歯が多いということがわかりました。夕食を遅く食べる子は就寝時刻も遅い夜型生活になる傾向があり、こうした夜型の生活習慣による虫歯発生のリスクは年齢が小さい子ほど高まることも報告されています。
お子さんのむし歯予防に早寝早起きを
むし歯はミュータンスレンサ球菌などのむし歯菌が食べカス(糖質)などをエサにして作り出される酸が歯の表面のエナメル質を溶かして穴をあけることから始まり、食事の回数が多い、ダラダラ食べるなど1日のうちで口の中が酸性になる時間が長いほどむし歯になりやすい環境になります。今回の研究では夜型の生活習慣は夜食や間食などで口の中が酸性になる時間が増えることと、さらには夜更かしをすると心身が十休息状態にならず、唾液の分泌を促す副交感神経がうまく働かないため、口腔内の衛生状態を維持する唾液の分泌量が低下、むし歯発生のリスクが高まると考えられています。
夜更かしは体に毒といわれますが、口腔内の健康維持にも負担が大きいことがわかります。夕食後の間食は控えるのがベストですが、何か食べてしまった場合は、必ずブラッシングをして就寝するようにしましょう。永久歯にできる最初の虫歯の多くが小児期に発生するで、お子さんのむし歯予防のためにも早寝早起きが推奨されます。
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