以前から右下の親知らず周囲歯肉の炎症を繰り返しているため、当院来院。
レントゲン写真で親知らずが下顎に埋まっており、歯冠と歯根が逆さまになっていました。
さらに歯冠の周囲にX線透過像を認めます。
これは含歯性嚢胞またはろ胞性歯嚢胞といって歯冠の周囲に膿の袋を作るのが特徴です。
本日、親知らずの抜歯と共に嚢胞も摘出しました。
近年、高齢者の増加に伴い脳梗塞や狭心症・心筋梗塞の既往をもつ患者さんが増えてきました。
この様な患者さんは通常、抗血小板剤のバイアスピリンや抗血栓剤のワーファリンを服用しています。
いずれも、血が止まりにくいため以前は抜歯をする時に、一週間程薬を止めてもらっていました。
近年、抜歯に関するガイドラインでは抜歯程度の外科処置を行う場合、薬を止める必要がないことが発表されました。
当医院でも抜歯に関しては薬を止めずに抜歯しております。
抜歯後、多少血が止まりにくい場合もありますが、止血はあらゆる手段を用いて行いますので安心して来院してください。
下唇を食事中に噛んで依頼、出来物が出来ては潰れを繰り返している為来院されました。
2つ前のブログと同様、粘液嚢胞と言って小唾液腺の管が潰れてしまったために唾液と同様の成分を含んだ腫瘤が認められるのです。
今回は比較的大きいので摘出しました。
腫瘤が小さい場合は健康域を含めた部分をとる切除を選択するのですが、腫瘤が大きい場合は切除すると唇の変形をきたす恐れがある為、切除ではなく病変だけをとる摘出をおこないます。
粘液嚢胞は薄い膜で被われており膜を破らないようにとる必要がある為、切除と比較すると時間もかかりますし、難しい処置になります。
処置後は1週間後に抜糸して終了となります。
1,2枚目の写真は術前 3,4枚目は術後
今日は親知らずの抜歯を行いました。
レントゲン写真でおわかりのように、真横に埋まっています。
患者さんの希望で笑気吸入鎮静法を併用して行ったのですが、比較的スムーズに抜歯することが出来、患者さんも笑気を使用した方が楽だったと言っておられました。 (昨年反対側を抜歯の際は笑気を使用しなかったので)
親知らずの抜歯は、根っこの形態・埋まり具合によっても難易度は違いますが年齢によっても変わってきます。
年齢を重ねると周りの骨と歯が癒着といってがっちりくっついてくる傾向があるのです。
ですから、若いうちに抜歯することをお奨めします。
某歯科で5年程前にインプラントを埋入した部位の歯茎が腫れて来院されました。
私が思うにインプラントを装着する必要があったかということです。
両隣の歯も同時期に治療したということはブリッジでも良かったと思うのです。
インプラント自体は方向、長さとも問題なく埋入されていますし動揺もありません。
しかし現実に炎症が起こっていますので除去する必要があります。しかし、除去するには周囲の骨を削る必要があり、患者さんの負担もかなりかかるでしょう。
最近インプラント治療が波及されてはいるものの、何かとインプラントを奨めるのも考えものだと改めて思う症例でした。
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